煌めく光の中で


by fusk-en25

ツナグ。。

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「今年のパリは暑くて。。結局2冊しか読めませんでした」
と本読み友達が置いていった2冊の本。
川上弘美の「東京日記」と辻村深月の「ツナグ」
川上弘美は好きな作家で今までにも何冊も読んでいるが。https://kiramekuhi.exblog.jp/28033983/
辻村深月は初めだった。
その「ツナグ」
あの世の人とこの世の人間がたった1回だけ要望すれば会える。
その間を取り持つ使者がいて彼のことをツナグと呼ぶ。
お盆にぴったりの話ではないか。。

読んでいて。自分自身なら誰に会いたいかときっと誰でも考えるだろう。
私にも一人会いたい人がいる。
それが早くに亡くなった父でもなく。。
長年連れ添った夫でもなく。
私を赤ん坊の時からひたすら愛しんで育ててくれた祖母でもない。

私が生まれる5年前。55歳で亡くなった大叔母である母方の祖母の姉に、
会いたいと以前から思っていた。
祖母の生まれた年に祖母の家は曽祖父の弟の負債(それもなんと博打の)の保証人になって
田地田畠家屋敷を取られて没落したという。
赤ん坊の祖母はいい。その後に生まれた4人の弟や妹は豊かな時代を知らないからそれもいい。
家が没落した時に8歳だった大叔母が
その境遇のあまりにの変化をどう受け止めたのかを知りたい。
どんな気持ちだったのだろうと。
祖母の話によると早くに木場に嫁に行き。(おそらく14、5歳で)
事あるごとに実家に物を運び。
祖母が就学する準備は「姉さんが全部用意して持ってきてくれはった。」
と懐かしそうに話した。
写真を見ても祖母のそばにいつも大叔母が一緒に写っている。
子供心にどんな人だったのだろうといつも私は想像していて。
私が生まれる前に亡くなったのがとても残念な気持ちでいた。

ツナグの設定なら。。
あの世の人も要望したこちら側の人間を選ぶ権利があるという。
断られる可能性もあるのだ。。
でも私は。。
大叔母は絶対私に会うだろうと思う。
祖母をそして私の母を溺愛していた大叔母が。
その子供である私に会いたくないはずがない。

本当は。。
その頃にタイムスリップできるならもっといいのにと思う。
明治28年から後の20年間ぐらいへタイムスリップできたら。
母方の祖父母の青春も?
父方の祖父母のアメリカに移住した経緯もわかるのに。。

お盆だからではないが。。
タイムスリップでなくても祖先の話をもっと聞いておけばよかったと。
今更悔やんでも仕方がないが。。
祖父母やそれにまつわる人々がしていた話を
何故もっと真剣に突っ込んで聞かなかったのだろうと
とその頃。全くそんな知恵のなかった私自身にたまらなく悔しい気がする。


午後9時40分。
日没のほのかな赤さの残る空に。。
綺麗な三日月が浮かんでいました。

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Commented by daikatoti at 2018-08-15 09:07
いいお話でした。
写真もいいですね。
自分は誰か逢いたい人っているかなと考えています。
Commented by pallet-sorairo at 2018-08-15 09:39
大叔母様とツナガッテ、大叔母様のお話しfuskさんにぜひ聞いて欲しいです。
そしてまた、fuskさんからぜひ聞かせてほしいです。
この時代にはあちこちでそんなことが起きていたような気がしますが
それぞれに語っても語っても語りつくせぬドラマがあったことでしょうね。

昨夕は並んだ月と金星がきれいでしたね。
私も撮ったのですが月の入りの時間がそちらより1時間ほど早くてまだ明るく、
金星は写真には写っていませんでした、残念。
Commented by ゆき at 2018-08-15 14:45 x
つなぐ 読んでません、映画にもなりました。
そうですねー、私は父に会いたいかな。
同じくタイムスリップして、親子4人だけの家庭生活してみたい。です。

NHKに「ファミリーヒストリー」という人気番組がありますが、かなりさかのぼって丁寧な取材がなされてるので、とても見応えあります。人に歴史ありですね!
Commented by fusk-en25 at 2018-08-15 19:37
> daikatotiさん
会いたい人を見つけられましたか?
Commented by fusk-en25 at 2018-08-15 19:41
> pallet-sorairoさん
私の周囲には。。大阪弁でいうならば「けったいな人」が沢山おりまして。。
話につきないのですが。
それがまた明治・大正・昭和であった気がします。
見て覚えているだけでなく。もっともっと聞いておけばよかったと
つくづく思います。
Commented by fusk-en25 at 2018-08-15 19:44
> ゆきさん
どの家にもその家なりの話があって、、
今私たちがやっていることがまた時代を過ぎるとまさにそうなるのかと思うと、
ぼやぼや生きてられないなあ。。
なんてこんな本を読むと思ったりもするのですが。。
でも普段はそんなことぜーんぶ忘れてだらけきっている私。笑。
by fusk-en25 | 2018-08-15 08:51 | 本を読む | Comments(6)