オリーブオイルに思いを馳せて。。。

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パリも街並みこそほとんど変わりはないが。
一軒一軒の店となると、それなりの変化はある。
「ちょっと洒落てフランスらしい。しかも気取ってない」と思えるような店が少なくなった。
来た当時の40年前なら。。あったのに。。と言い出すと
「今時の若いものは。。」と散々言われてきた私自身の若い時を思い出しても
絶対に言いたくないのと同じで
「昔は良かった」とか。「フランスよお前もか」などとは言いたくもないのだが。。
チェーン店が増えて、小さな店の頑固そうな店主が少なくなったのはやっぱり寂しい。

20年ほど前。
ヴァスティーユ広場の周辺がファッショナブルと言われだした頃。
広場からさほど遠くない場所の小さなオイル屋に入った。
店主はぶっきらぼうな感じのおばさんで、
ファッショナブルな街のイメージに惹かれた?日本人が覗くことも時々あるのか、
「ふん。日本人か」と言う顔をして 「また何も買わないで出ていくのだろう。」
と思われた感じがした。
その頃私は、南仏の「レ、ヴォー」のオイルが好きで。
「レ・ヴォーが欲しいんだけど」と恐る恐る?尋ねて見た。
「オヤお前さん。ちょっとはオイルも知ってるのか?」みたいな態度には変わったが。
それでも素っ気なく「奥の方にあるよ」と言っただけで、また知らん顔をされた。
「ああそうですか奥にね」と行ってみたら、
どこの店でも1種類ぐらいしかレ・ヴォーのオイルはないのだが棚になんと7、8種類並んでいた。
どれを買おうかと思案して迷っていると、何かを奥に取りに来たついでに横に来たおばさんが。
「オイルはね。その人の好みなんだよ。色々使ってみて。自分の好きなのを決めるんだね」
そらそうでしょうとも。でも軽いとか重いとかあるじゃないかとは言えなくて。
試しに2本買ってみた。どれも飛び切り美味しかった。
しかもチェーン店よりはるかに安い。
その後、時々その店を覗くようになっても、ちっともおばさんの態度は変わらない。
3度目か4度目に「オリーブの実はないの?」と尋ねた。
「あんたね。うちはオイル屋だよ。実なんか置いてる筈ないだろ。もしもね。そんな物を置くと。
客は次は塩、次は辛子、そしてケチャップはあるか?と言い出すのに決まってる。
そんなことをしていたらオイル屋でなくて万屋だよ。だからうちはやらないんだ」とキッパリ言われた。
「酢なら少しはあるよ。サラダに必要だからね」とは付け加えられたが。。。
オリーブの産地からオイルが入ってくるのだから、実を売るのも簡単だろうとは言えなかった。

10年ほど前にこの店が閉めれた時。
ぶっきらぼうな愛想のない、でもしっかりと自分の売り物に自信を持っていた店主がいなくなったのは
なんだか損をしたような気がして、寂しかった。
「あの店があったら良かったのに」今もオイルを買うときには思う。
仕方がないからもう「レ・ヴォー」なんて言わないでBIOのオイルを色々買っては試している。


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Commented by ゆき at 2016-11-04 13:53 x
近頃は輸入食品店が増えて世界の調味料が手に入り楽しいですが、今だ オリーブオイルはジプシーです^^
正直 よくわからないので、EXバージンで1リットル1500円以内を目安に買ってます。
醤油や味噌や塩の味はわかるのに~~

どんな基準で選んでらっしゃいますか?
あと、用途によって使い分けていますか?
Commented by fusk-en25 at 2016-11-04 21:54
> ゆきさん
お買いになる時、1種類でなく2本か3本買われて試されるのがいいのですが。
日本はオイルも高いですね。
こちらでももうレ・ヴォーなんかは高くて普段使いには変えなくなりました。
近頃はBIOの製品がかなり良くなって来ているし、種類も増えていますから。
色々なもの3、4種類を常備して試しています。値段は1リットルで8ユーロぐらいかな。

サラダには比較的軽いものを。
炒め物やパンにはいい加減でその時に有るものを。
揚げ物やお菓子には、葡萄の種油を使っています。
by fusk-en25 | 2016-11-03 10:20 | 追憶 | Comments(2)