煌めく光の中で


by fusk-en25

見るだけで。。諦めて。。

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月見にぴったりの。。。と思えるような薄が。
道はたの植え込みの。。歩道を広げたようなコーナーに見事に植えられていた。
「頂きたいなあ」と夜陰に紛れて刈り取っても、家までの20分ほど持って歩く間に。
いかにも「花泥棒をしてきました」みたいになるだろうと。。諦めて。
見るだけにした。惜しいけれど。。

秋の野の草は薄にしても、吾亦紅にしても。。女郎花にも、
なんとも風情があって、しかもそれなりに自立していると言うか。
しっかり花がそれぞれのイメージを持っているような気がする。

祖母は月見を大事にしていた。
「お月さんは女の神さんやさかい」
縁側に置いた小さな机にたっぷり薄や萩を飾り。
団子や里芋をを供えて、蝋燭を灯し、月の出からずーっと座敷に座って眺めていた。

「うちはなあ。。絶対白い団子は買わへんのや」
たった一度。町中の何軒かの菓子屋を探しても餡の巻いた団子がなくて。
仕方がなく白い団子を供えた年があったと言う。

祖父は6人兄弟の長男で祖母が嫁した時、一番末の弟は3歳だったと。
「姉やん。姉やん」と懐き。祖母も可愛がっていたらしい。
その義弟が戦中の、30何歳かの時に大学病院で手術することになり。
「簡単な手術やし、姉さんにきてもらうこともない。3日もすれば帰ってこれる」
と前日祖母に会いにきて言い置いて出かけ、
「そう言うなら仕事の帰りにちょっと寄ってくる」と夕方見舞いに行ったはずの祖父が。
何時になっても何時になっても帰ってこない。心配で一晩寝ずに待っていた朝に、
ボソッと祖父が「お通夜してきた」と帰ってこられた時はもう暗澹たる気持ちになったと。
それ以来、うちは「げんの悪い白い団子」は買わへんのや。
毎年の月見の夜に。何十年経っても嘆きながら義弟を偲ぶ話を繰り返していた。
なんでも手術をした場所の血管を繋ぎ忘れての。。
今なら医療過誤になるようなことだったらしい。

中秋の名月。餡の巻いた団子を作って眺めたいと思う。



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Commented by pallet-sorairo at 2017-10-04 13:50
散歩道の途中にボランティアの人たちがやっている
ミニミニ植物園みたいなところがあるんですが、
きょうはそこで作業中の方とたまたまお話ししてて
ススキとムラサキシキブなどほんの少しいただいていま帰宅したところです(^^ゞ
お天気いまいちなので、十五夜お月さん見られるかどうかアヤシイところですが
夜になるのがちょっと楽しみです。
白いお団子の言い伝え、それは無下にできないですね。
Commented by fusk-en25 at 2017-10-04 17:47
> pallet-sorairoさん
わあ。。いいなあ。私もこの薄は欲しかったんですよ。
でもまさか公園めいたところで切り取るわけにもいかず。。悔しい。
自転車に「花ばさみ」はいつも入れているんですけど。。笑。

お月さんが見れるといいですね。
by fusk-en25 | 2017-10-04 08:47 | 追憶 | Comments(2)