「人形の写真でもこんな風に写すと面白いな。」
私が人形を作ると仕方なく写しはしても、動かない物を写すのがあまり好きでない夫は。
この写真を写しながらちょっと興奮気味に言った。
人形を写しているのでなく、背景の夕陽や空を 人形の影を写していたのだろう。
これも12月の柔らかな光が背景に満ちている。
12月2日は夫の誕生日だった。
もう今更の。。。月日も重ねたし。まさか誕生祝いをするわけではないが。
1993年に亡くなった舅が生きていた頃。
当時はまだメールなどと言う便利なものは普及していなくて。
週に1回ぐらいの割合で簡単な手紙を絵葉書を使うことが多かったが出していた。
3度に一度くらいは舅からも返事は来る。
夫の誕生日の頃になると。
必ずおめでとうから始まって。「お前が生まれた時は女の子のように可愛かった」と
毎年毎年同じことが書かれていた。
12月に生まれるなんて寒い時に、昔は瞬間湯沸かしもなくて。
オムツを洗うのにも冷たくて大変や。親不孝な子供やなあ。。と私が茶化すと。
「俺の知ったことか。。。」と夫は憮然としていた。
まして疎開先の例え姑の在所とは言え、他に3人も子供がいてそれは大変だったろう。
姑は田舎やから食べ物には不自由しなかったと言ってはいたが。。
夫はマザコンプラスファザコンに近かったから。
今頃あの世で親子3人が「お前の生まれた頃は。。。」と話をしているのだろうか?
と想いながら。3人が好きだったミルフィーユを供えた。