本の中から。。
2016年 07月 27日
大げさに言えば、胡瓜、卵。キャベツ。ジャガイモ。ちりめんじゃこで生きていた。
ご飯もぐずぐず食べるので。
祖母に「米粒を勘定しながら、食べているのか」と呆れられながら育った。
病弱の上に動くのも嫌いで、家の中でゴロゴロしながら本を読んでいるだけだったから
お腹もあまり空かなかったのだろう。
それなのに。
読んだ本に出てくる食べ物にはやたら興味があって。
食べ物のシーンはよく覚えている。
小公女のセーラがパン屋で甘パンを買うのを読んで。
あったかなふわふわした甘パンを想像していた。
後年。イギリス系のスーパマーケット「マークアンドスペンサー」で
クロス十字パンを見つけたとき。
きっとあの甘パンはこれなのだと嬉しくて。店に行くたびに買ってしまった。
小説の中に料理が出てくると、その書き方で小説家の技量がわかる気がする。
パトリシア・コンウェルのイタリア料理は本格的で、
パスタを真似たらおいしかった。
大草原の小さな家の料理の本が出版されたとき。
同じ思いの人もいるのだとやたら心強い気がして
古いタイプのレシピで作りにくいものもあったが、
ハバートかぼちゃの蒸し焼きやとうもろこしパンなど色々試してはみた。
どれも素朴な味で、アメリカの開拓民の原点を見たような気がする。
久しぶりに本の中から、「ハッシュ・ブラウン・ポテト」を焼いた。
偏食の方は一度も親たちから強制されたことがないのに
成長するにつれ全く無くなり 今はどんな物でも食べられる。
人間の嗜好なんて変わるものだと自分ながら変な安心感も持ってはいる。
fuskさんにパトリシア・コーンウェルをおすすめしようかと思っていたのですが、やっぱりご存知でしたか 笑。こちらもご存知かもしれませんが、宮本輝の小説にも美味しい話しいっぱい出てきます。
フランス暮しが長いので ご存知ないでしょうが、是枝裕和監督の映画作品のキッチンや食卓の描写には感心させられます。
家族をテーマにした作品が多いのですが、メニューのリアリティーや演出が、登場人物や作品に膨らみを持たせている気がしてました!
また監督は、基本 子役には台本を渡さないそうです。
‥とわたしはつっこみながら読んでいるのですけれど(笑)
大草原の小さな家といえば、たしか未熟なかぼちゃだかトマトだかを使ったパイというのが出てきた記憶が。何が入っているかわからないけど旨いなぁとお父さんが食べるのを見て、ローラと母さんは大喜びするのです。どんな味がするんだろうと思った記憶って、頭に刻みついちゃうみたいですね。
私は英語版を持っています。アルマンゾがどんなにお腹一杯御馳走を食べた後でも食べられた、パンプキンパイを作ってみたくて。