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煌めく光の中で


by fusk-en25

本の中から。。

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子供のとき、私は滅茶苦茶な偏食で
大げさに言えば、胡瓜、卵。キャベツ。ジャガイモ。ちりめんじゃこで生きていた。
ご飯もぐずぐず食べるので。
祖母に「米粒を勘定しながら、食べているのか」と呆れられながら育った。
病弱の上に動くのも嫌いで、家の中でゴロゴロしながら本を読んでいるだけだったから
お腹もあまり空かなかったのだろう。

それなのに。
読んだ本に出てくる食べ物にはやたら興味があって。
食べ物のシーンはよく覚えている。
小公女のセーラがパン屋で甘パンを買うのを読んで。
あったかなふわふわした甘パンを想像していた。
後年。イギリス系のスーパマーケット「マークアンドスペンサー」で
クロス十字パンを見つけたとき。
きっとあの甘パンはこれなのだと嬉しくて。店に行くたびに買ってしまった。
小説の中に料理が出てくると、その書き方で小説家の技量がわかる気がする。
パトリシア・コンウェルのイタリア料理は本格的で、
パスタを真似たらおいしかった。

大草原の小さな家の料理の本が出版されたとき。
同じ思いの人もいるのだとやたら心強い気がして
古いタイプのレシピで作りにくいものもあったが、
ハバートかぼちゃの蒸し焼きやとうもろこしパンなど色々試してはみた。
どれも素朴な味で、アメリカの開拓民の原点を見たような気がする。
久しぶりに本の中から、「ハッシュ・ブラウン・ポテト」を焼いた。

偏食の方は一度も親たちから強制されたことがないのに
成長するにつれ全く無くなり 今はどんな物でも食べられる。
人間の嗜好なんて変わるものだと自分ながら変な安心感も持ってはいる。



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Commented by pretty_walk at 2016-07-27 11:05
ヴィクトワールです。
fuskさんにパトリシア・コーンウェルをおすすめしようかと思っていたのですが、やっぱりご存知でしたか 笑。こちらもご存知かもしれませんが、宮本輝の小説にも美味しい話しいっぱい出てきます。
Commented by hairpriori at 2016-07-27 12:49
私も子供の頃
好き嫌いがいっぱいでした
今は娘に遺伝しています(⌒-⌒; )
Commented by ゆき at 2016-07-27 17:35 x
小2の頃 初めて手にした外国ものが「小公女」でした。甘パンの記憶はないけど、なつかしい

フランス暮しが長いので ご存知ないでしょうが、是枝裕和監督の映画作品のキッチンや食卓の描写には感心させられます。
家族をテーマにした作品が多いのですが、メニューのリアリティーや演出が、登場人物や作品に膨らみを持たせている気がしてました!
また監督は、基本 子役には台本を渡さないそうです。
Commented by poirier_AAA at 2016-07-27 18:16
食べ物に興味があるならば、それだけで立派に「食いしん坊」の資格を満たしているのでは?食いしん坊じゃない人が、どんな味になるだろう実験するとか、どうやったら美味しくなるだろうと工夫するとか、これどうやって作るんですかとレシピを人に聞くとか、ありえませんよ〜。
‥とわたしはつっこみながら読んでいるのですけれど(笑)

大草原の小さな家といえば、たしか未熟なかぼちゃだかトマトだかを使ったパイというのが出てきた記憶が。何が入っているかわからないけど旨いなぁとお父さんが食べるのを見て、ローラと母さんは大喜びするのです。どんな味がするんだろうと思った記憶って、頭に刻みついちゃうみたいですね。
Commented by fusk-en25 at 2016-07-27 21:16
pretty_walkさん
パトリシア・コンウェルオススメのレストラン。
ニューヨークのギャラハーズにも行ったんです。笑。
Commented by fusk-en25 at 2016-07-27 21:18
ゆきさん。
是枝監督の映画は「歩いても歩いても」
「そして父になる」「海町ダイアリー」は観ました。
しらす丼を食べたかった。笑。
Commented by fusk-en25 at 2016-07-27 21:22
梨の木さん。
私はお砂糖を忘れた「ルバーブパイ」と
アルマンゾの焼くパンケーキが印象的でしたね。
Commented by fusk-en25 at 2016-07-28 09:22
hairprioriさん
息子は子供の頃からどんな物も食べました。
なんでも食べれるように育てたわけではないのですが。。。
Commented by のぶちゃん at 2016-07-29 06:56 x
へー、しらす丼ねえ。
この前、淡路に行った時が丁度シーズン中で、本場のを食べれたのにおしい!
Commented by germanmed at 2016-08-01 04:17
わあ、これ日本語でも出ていたのですね!
私は英語版を持っています。アルマンゾがどんなにお腹一杯御馳走を食べた後でも食べられた、パンプキンパイを作ってみたくて。
Commented by fusk-en25 at 2016-08-01 07:55
germanmedさん
レシピを見て作るより読む方に楽しみました。
アルマンゾのお母さんはすごいですね。
ご飯だけでなくなんでも作ってしまう。
できないけれど麦わら帽子を編むのには憧れました。
by fusk-en25 | 2016-07-27 10:19 | 本を読む | Comments(11)